若い学生たちは平気な顔でノートを取り、パソコンを操作しています。
しかし、60代の脳と手は、20代と同じ速度で処理はできません。
若い人の三倍努力する必要があります。
関 マサエ(当社IHS 代表取締役社長) 2026年8月5日
普通は四十肩とか五十肩といいますが、私は六十肩になりました。
原因を自己分析すると、おそらく自分の年齢を忘れ、二十歳の学生と同じような勉強スタイルをしたからだと思います。
二十歳と同じようにはいかない
データ分析の授業では慣れないパソコン操作が続きます。
トラックボールやマウスを何時間も動かし、画面とにらめっこの毎日。
別の授業では先生が資料は配らず、テキストもありません。
自分で授業中に先生の講義を書き続けるのです。
若い学生たちは平気な顔でノートを取り、パソコンを操作しています。
しかし、60代の脳と手は、20代と同じ速度で処理はできません。
若い人の三倍努力する必要があります。 努力はなんとかなりますが、肩にはまったく優しくありません。
さらに毎週、ノートパソコンと分厚い辞書を持って大学へ通いました。
まるで修行僧であるかのような生活を三か月続けた頃でした。
六十肩、ついに発症
腕と肩が痛く、そのうち痺れまで出てきました。温泉や鍼、マッサージを試しましたが、かえって悪化。
夜は寝返りのたびに激痛で目が覚め、学内テストでは腕を机に置くだけで痛く、集中も続きませんでした。
ようやく病院を受診すると、医師は「典型的な四十肩ですね」と一言。私は心の中で「先生、私は60代です」とつぶやきました。
続いて「注射の準備をお願いします」。注射が苦手な私は抵抗しましたが、「治りたいなら打つ。耐えるなら打たない。」
その一言で覚悟を決め、注射をしてリハビリ生活が始まりました。
五か月後には試験、仕事もあるため、私は勝手に『肩を治すプロジェクト』を発足。
毎日のリハビリに加え、食事や姿勢を見直し、大学では重い荷物を持たない工夫もしました。
貸出パソコンの設備があまりに充実していて、「会社よりいいかも」と少し複雑な気持ちになったのを覚えています。
リハビリ室で気づいたこと
それから一か月後。
ようやく洋服が楽に着られるようになり、肩の痛みも少しずつ落ち着いてきました。
ある日、リハビリ室でふと気づいたことがあります。
若い理学療法士の先生の隣には、大学四年生の実習生が立っていました。
病院では私は患者、彼らは実習生。しかし、お互い卒業に必要な単位を取るために学ぶ「学生」であることに変わりありません。
違うのは、彼らは医療を学び、私は肩の動かし方を学んでいたことくらいです。
60代の学びは、健康管理から
60代の勉強は、20代と同じやり方では続きません。
食事も、睡眠も、運動も、そして体調管理も勉強のうちです。
教科書を読むだけでは足りず、自分自身の取扱説明書も読みながら毎日を過ごさなければなりません。
どうやら大学の単位より先に、健康管理の単位を取る必要があったようです。
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