今回はいつもの大学生活の話から少し離れて、番外編として私のボランティア体験をお届けします。
その後は、また「60歳の女子大生」の話に戻りますので、どうぞお楽しみに。
関 マサエ(当社IHS 代表取締役社長) 2026年3月11日
もうすぐ60歳になる頃、私は初めてボランティアというものを経験しました。
きっかけはコロナ禍でした。
テレビで「一人暮らしの高齢者が孤立している」というニュースを見たとき、ふと、口数の少ない父のことを思い出したのです。
父が一人暮らしをしていた頃、区の「傾聴ボランティア」を申し込んだことがありました。
私は毎週、父の家に帰っていましたが、平日は寂しいだろうと思い、少しでも話し相手がいてくれたら心が癒されるかと考えたからです。
ところが当時は、紹介していただける方がいませんでした。
「もしかしたら、私の家の近くにも同じように困っている人がいるのではないか」
そう考え、私が住んでいる区で募集していたシニアサポートに登録しました。
2週間に1回、15分の訪問。
内容は、困っていることはないか、日常生活に支障はないか、話し相手になること。
これが私の役目でした。
初日は少し緊張しました。
区の職員の方と一緒に訪問し、家には上がらず玄関先でご挨拶する決まりです。
「どんなご高齢の方だろう…」
私のイメージは80歳ぐらいの男性でした。
ところが、お会いしたのは、なんと65歳の女性。
元大手企業の部長職で、とても元気でハキハキした方でした。
心の中で「これ…私、必要?」
だって、姉と同い年です。
なんだか友達の家を訪ねるような親近感しかありません。
なんだったら「来週、一緒に飲みに行きませんか」って誘う?……いやいや何しに来た、私。と、玄関先でひとり自答自問していました。
ご本人は一人暮らしで、万一のときのためにサポートを希望されていたとのことでした。
シニアサポートを希望する方は本当にさまざまなんだと、そこで初めて実感しました。
そして、もう一つ驚いたのが報告方法です。
訪問時に区からの報告書欄にシニアの方に捺印をもらい、その後は私が状況を記入し、自分の捺印をして、区の福祉課へ切手を貼って郵送します。
用紙がなくなれば、また郵送で私の自宅に届きます。
IT業界で働く私にとっては、まさにアナログ大陸。IT「0」、DXって何ですか?という世界です。
“これで回っている社会もあるのだ”――世の中はいろいろなんだなあと、しみじみ思いました。
定期訪問の他にスポットでのご依頼も、区の方から電話で連絡がきます。
私が担当したことのある80歳の男性は、月に1回の病院の付き添いです。
いつもはお子さんが付き添われるそうなのですが、その時は仕事でどうしてもいけなくてボランティアを探されていました。
スポットは訪問先の家についたら、電話で区の担当者にこれから病院に行くことを告げます。
ご自宅のベルを鳴らすと中から80歳ほどの男性が出てこられました。
足元は少しおぼつきませんが、頭はとてもはっきりしておられます。
往復の道中は戦国時代の話がとても面白く、思いがけず歴史の勉強時間になりました。
こちらの勝手なイメージでは「80歳の男性=口数が少ない」だったのに、よくお話をしてくださって、このままカフェに行って続きを聞きたくなるような方でした。
シニアにはいろいろな方がいるんだと、またもや認識を更新です。
さてさて、スポットでの作業報告は電話です。私が電話するまで区の担当者は待っている、という仕組み。
メールで「報告完了しました」が日常の私には、私の常識は、私の職場サイズでした。
でも、この電話報告、ただの事務連絡じゃないんです。
区の担当者さんとボランティアが、その場でちょっとした情報交換をしている。声の温度で「あ、大丈夫そうだな」とか「少し注意が必要かも」が伝わる。なるほど、と思いました。
……ところが、この電話で私は突然スカウトを受けます。
「来週から第二子を出産されるご家庭があるんです。サポートお願いできませんか?」
親御さんがサポートする予定が、ご家族の病気で急遽、サポートを探しているとのこと。
「子育て経験がないので無理です」とお断りすると、
「料理を作るだけでいいんです」
私は「料理は得意ではありません」
「切るだけでいいんです」
私「……切るだけ?」
こんなふうに、交渉のたびにハードルがどんどん下がっていく不思議。
最後のほうは、私の中の“できない理由”が追い詰められて、逃げ道が「切る」に集約されていきました。
赤ちゃんは3日後に誕生予定。1週間後にはサポートが必要とのこと。
その時、社内で来月から産休に入るママさんの顔が浮かびました。
「助けがいる時って、ほんとにあるよね」と思い、お手伝いする決心をしました。
さて、いよいよママさんと赤ちゃんのもとへ……と思いきや、またもやアナログ大陸で新たな出来事が発生。
なんとボランティアにも多くの種類があり、登録方法と窓口が分かれていることを知りました。
こうして始まった、私の「子育てサポート」奮闘記。
シニア訪問から一転、新生児と兄弟たちのいる家庭へ。
60歳の人生は、まだまだ知らないこと、予想外の出来事が、玉手箱みたいに飛び出します。
続きは次回
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