やっぱり、技術も大事だけど、“感性”が一番の武器だと、痛感した授業でした。
関 マサエ(当社IHS 代表取締役社長) 2025年10月17日
「デジタルコンテンツ」という名のデパート
入学の決め手になった授業科目のひとつが、「デジタルコンテンツ」。
名前だけ聞くと、なんだか未来っぽくてワクワクするじゃないですか。内容も盛りだくさんで、ゲーム開発に始まり、LINEスタンプ作り、デジタルデザイン、動画制作、さらにはホームページ作成に「AR(拡張現実)」まで。
——あれ?これって…
もはや“コンテンツの総合デパート”状態です。
最初の壁はAdobe、線一本に数分
私が最初の壁にぶつかったのが「Adobe」。みなさんご存じの有名なデザインアプリです。
最初は絵を描く課題が出たのですが、私はもうAdobeにかかれば、線一本引くのに数分もかかりました。
なぜ他の学生は、スラスラ、サクサク、まるで電気ペンでも持っているかのように描けるのか、本当に謎であり羨ましかったです。
私はというと、PCでAdobeの操作を見ながら、タブレットにペンで描いていくのですがなぜか特に円が描けなくて「Ctrl+Z(元に戻す)」を5回くらい押していました。
そして、なぜか円を描くときに首や体が自然と回るのです。
動画作成でもAdobeを使うのですが、びっくりしたのはそこにRPAっぽい機能(繰り返し自動化機能)があることです。
これは「手作業が多すぎて心が折れそうな人たち」への救済システムであり、まさに、私のような人間のためにある!と思いました。
私はデザインアプリを使うのが初めてなのでボタン一つで複雑な編集がドカンと走る瞬間、
思わずPCに「ありがとう」って言いそうになりました。
とはいえ、操作を覚えるのは何とかなりました。問題はその先、「で、何を作るの?」というコンテンツの中身の方に、私は頭を抱えました。
発想って、欲しいときには降りてきません。来るのは眠気だけです。
“Vlog”って何?発想とセンスに脱帽
動画作成では日常・旅行・自分の記録や体験をSNSで配信するVlog(ブイログ)作品がダントツに多かったです。
「なるほど、これが今の時代だな」と実感です。
面白かったのが、街や公園、駅、お店の中をただ歩く“競歩Vlog”。ジョギングスタイルで、声も音楽も字幕もなく、
ただひたすら歩いているだけなのに、なぜかずっと見てしまうという謎の中毒性。
中にはぬいぐるみを動かしてストーリー仕立ての動画にしている人もいて、「かわいいは、正義」って感じでした。
大学の廊下や階段を背景に、ぬいぐるみを上から下に録画をして、その映像を逆戻しして動かしていくだけなのに、なぜか発想にセンスがあるなあ、と感心してしまいました。
「この角度でくるか!」と、思わずうなりました。
「ゲーム=スコア」じゃない?
ゲーム制作の授業もなかなか秀逸で、
たとえば「森の中をキャラクターが散歩するだけ」というゲーム。しかも、会話は全部ぶっきらぼう。
なのに、それがかえって初々しさを感じさせて、なんだか癒されました。
もっと驚いたのは、「宇宙人が次々と現れるだけのゲーム」です。
点数とかランキングはありません。ただ「どんな宇宙人が次に出てくるか」を楽しむ、観賞用コンテンツでした。
これがまた不思議と面白くて、「ゲーム=スコア」という常識を覆す新しい価値観を見た気がしました。
しかも作者に「どうやって作ったの?」と聞いたら
「え?わかんない。無料の素材サイトで“自分が見たい宇宙人”を拾ってきて並べただけです」って。
…お見それしました。やっぱり、技術も大事だけど、“感性”が一番の武器だと、痛感した授業でした。
ARパンフレットはホラーだった!?
パンフレット作成では、「AR(拡張現実)」を使った広告を制作しました。
イメージとしては、ポケモンGOのようにスマホをかざすと「自分の部屋の床にピカチュウが座っている」ような映像が見える仕組みです。
パンフレットにはARにアクセスできるQRコードを記載し、スマホで読み取ると、作成者である私が目の前に現れ、立って手を振り、スマホを動かすと一緒に視点も動く――さらに歩く演出まで入れる予定でした。
しかし実際にはうまく動作せず、VRカメラで撮影した映像でも、私が“空中で止まったまま浮いている”状態になってしまいました。さらに、カメラの中央に立つと姿が消えてしまい、「誰かがいそうな気配だけがある」――まるで心霊現象のような映像になってしまったのです(笑)。
課題提出期限の7月下旬になっても心霊現象風は解消されず、夏のお化けシーズンでもあるので、
『学校案内』のパンフレットをテーマパークに変更して、『ホーンテッドマンションご案内』で提出しました。
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