2010年08月
VMwareのハードウェア増強、仮想マシンのOSバージョンアップ
仮想環境の増強及び仮想環境のバージョンアップの事例をご紹介いたします。
背景
今回依頼を頂いたお客様では、VMware(注 1 )仮想環境を 2 年前に導入、現在 100 台近くの仮想マシンが稼動しており、以下の課題・検討事項を抱えておりました。
( 注 1 ) VMware :コンピュータの仮想化用ソフトウェアを製造、販売する会社、またはそのソフトウェア製品である。
目的
仮想環境ホストサーバーのハードウェアリソース( CPU ,メモリ ) 増強
現状使用できる ESX ( 注 2 ) サーバーのハードウェアリソース( CPU , Memory ) が全体で残り 2 割を切っており、今後予定されている仮想環境でのサーバー構築やリプレースができないため、 ESX の増強を検討されていました。
( 注 2 ) ESX :VMware 社による、コンピュータを仮想化にするためのハイパーバイザー・ソフトウェア。
仮想環境のバージョンアップ
今後利用されるであろう、「 Windows 2008 R2 」「 Windows 7 」といった OS の仮想マシン上での利用を検討されていました。
※現状の ESX サーバーバージョンは 3.5 で上記 OS は仮想マシンとしてサポート OS ではありませんでした。
作業時のポイント
仮想環境のバージョンアップを行う際、 VMware の要件として作業時に仮想マシンを停止させる必要がありました。そのため、仮想マシンのサービス停止時間を最小限に抑えるかということが、今回の重要なポイントの一つでした。
事前に仮想環境を把握することは勿論ですが、仮想マシン全てのサービス提供状況についても調査した上で、分単位の作業スケジュールを示した手順書を作成し、対応させて頂きました。
作業内容
計画・準備
- 環境、サービス状況の把握
- 作業タスクの洗い出し / WBS 作成
- 実施計画策定
増強環境の設計・手順策定
- 増強 ESX のパラメータ設計
- 仮想環境バージョンアップ手順書作成
- 仮想マシン移行スケジュール作成
実作業
- 増強 ESX 構築
- ESX バージョンアップ
- vCenter Server (注 3 )バージョンアップ
- 仮想マシンバージョンアップに伴う移行
- 仮想マシンバージョンアップ
( 注 3 ) vCenter Server :VMware 仮想環境の一元管理を行うサーバー、仮想マシンの作成や ESX の設定変更等を GUI で行うことが可能
検証
- 増強 ESX の動作検証
- ESX 機能検証/仮想マシン動作検証
- ESX バージョンアップ
- ESX 機能検証/仮想マシン動作検証
- vCenter Server バージョンアップ
- vCenter Server 機能検証/システム間の接続検証
- 仮想マシンバージョンアップ
- 仮想マシン動作検証
作業効果
仮想環境バージョンアップの効果
- 仮想マシンの上で使用できる「 OS 」の種類が増加
- 仮想マシンのパフォーマンス向上
仮想化環境の増強
- 新規構築やリプレースの仮想マシン枠の拡大
弊社利用による効果
イレギュラー発生時の対処
豊富な経験を持つ仮想化技術者が作業に従事するため、イレギュラー対応や 障害発生時の対処が可能
仮想化移行後の保守運用対応
- お客様先の仮想環境運用のサポートが可能
- お客様がスムーズに仮想環境の運用を始められるよう、スキルトランスファー( 注 4 )が可能。
( 注 4 )スキルトランスファー:仮想マシンの作成、クローン、スナップショットといった vCenter 上で利用できる機能を中心に、仮想環境の運用で頻繁に利用する可能性がある機能を、実機を通してお客様にお伝え致します。
上記内容に関して、ご不明な点またはご質問などがございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。また、インフラ構築作業に関しましてご興味がございましたら、 IIM ヒューマン・ソリューション営業担当までお問い合わせ下さい。
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