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Power Appsで構築した商談管理アプリによる営業DX事例

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2025年12月

Power Appsで構築した商談管理アプリによる営業DX事例

営業部の商談管理を、AI要約とPower Apps・Dataverse・Power Automateを組み合わせて刷新した事例です。
商談内容の標準化、検索性の向上、情報共有の迅速化に加え、引き継ぎ時の情報漏れ防止や意思決定スピードの改善など、営業活動を支える基盤を内製で実現しました。
AI活用・Power Platform活用の具体的な取り組みとして、ぜひご覧ください。

背景

弊社では、営業力強化と情報活用の質向上を目的に、商談録音とAI要約を組み合わせた仕組みを導入しています。
商談内容はお客様の許諾を得たうえで録音し、AIが自動で要点を抽出・整理。
これにより、人手による議事録作成の属人化や入力漏れを防ぎ、社内共有・ToDo管理をスピーディに行えるようになりました。

また、従来はExcelで議事録を管理していましたが、

  • 営業の入力負担
  • 記録ゆれ・抜け漏れ
  • 情報検索のしづらさ

といった課題がありました。
AIによる自動化により、記録精度の向上、営業工数の削減、ナレッジ蓄積の仕組み化を実現しています。

課題

営業部では日々多くの商談が発生しているものの、商談内容の記録方法が担当者ごとに異なり、情報管理が属人化している状況でした。
また、Excelへの手入力が中心だったため、

  • 記録の抜け漏れ・表現ゆれ
  • 過去の商談内容の検索性の低さ
  • 引き継ぎ時の情報不足
  • マネジメント層による状況把握の遅れ

といった課題が顕在化していました。

さらに、商談内容が体系的に整理されていないことで、次に取るべきアクションが見えにくく、提案の質やスピードにもばらつきが生じていました。

これらの課題が、営業組織全体の効率と再現性の向上を妨げる要因となっていました。

概要

業種 情報サービス業
目的 以下の課題を解決するため
  • 商談した企業の情報を部署内で共有するため
  • 商談した企業の情報を把握するのが困難
作業ボリューム 0.5人月
作業内容
  • Dataverseの作成
  • Power Appsの作成
  • 動作テスト
  • 展開

導入内容

営業部における「商談記録の属人化」「検索のしづらさ」「情報共有の遅れ」といった課題を解決するため、Power Appsを中心に、DataverseとPower Automateを組み合わせた“商談内容管理アプリ”を構築しました。

商談内容は、録音データからAI要約(Notta)で抽出後、Appsへ手動でコピペして登録するシンプルな運用としています。

登録されたデータはDataverseに蓄積され、Power Apps上で

  • 一覧表示
  • 詳細確認
  • 追加/編集/削除(CRUD)
  • キーワード検索

などの操作が行えます。

また、

  • 一覧を出力する処理
  • 検索結果をダウンロードする処理

にはPower Automateを利用し、必要なデータを自動で抽出・ファイル化できる仕組みを実装しました。

これにより、現場の利用負担を最小限にしながら、商談情報の蓄積・共有・検索がスムーズに行えるアプリ構成を実現しています。

構成図

営業部における「商談記録の属人化」「共有・検索の非効率化」を解消するため、Power Appsを中心に、DataverseとPower Automateを組み合わせた“商談内容管理の仕組み”を構築しました。

① 商談録音データをAI要約(AIツール)

商談内容をお客様の許諾のもと録音し、AIツールで要点を自動抽出。
弊社ではNottaを利用し、営業担当が議事録化する負担を大幅に軽減しています。

② AI要約とお客様情報をPower Appsに登録

生成された要約文をPower Appsに手動でコピペして登録。
商談タイトル・担当者・企業情報など、必要項目を同時に入力します。

③ Dataverseに商談情報を保存

登録された内容はDataverseに自動保存され、検索・一覧表示・CRUD操作のバックエンドとして利用します。

④ Power Appsから閲覧・検索

営業担当はPower Appsから

  • 商談情報の一覧
  • 詳細画面
  • キーワード検索

をすぐに利用でき、チーム全体で状況を共有できます。

⑤ Power Automateによる一覧出力の自動実行

Power Apps内の“出力ボタン”からPower Automateを起動し、必要なデータを抽出 → 一覧ファイルとして自動生成。
検索結果のダウンロードにも対応し、活用の幅を広げています。

商談内容管理の仕組み

以下は、商談情報の追加・編集を行う画面です。
AI要約の内容やお客様情報、ニーズ、次アクションなどを入力し、Dataverseに保存することができます。

商談情報の追加・編集を行う画面1

また、一覧画面・詳細画面から過去商談を検索したり、Power Automateを起動して一覧出力することが可能です。

商談情報の追加・編集を行う画面2

作業効果

営業活動の可視化・標準化と共有の強化

各営業担当が商談内容を記録し、AI要約を活用することで、記録の質が均一化・標準化されました。
誰が作成しても読み手が迷わないフォーマットで整理されるため、現場担当者以外のメンバーも即座に状況を把握でき、属人化を防止できます。
さらに、商談情報が共通フォーマットで整理されるようになったことで、チーム内の意思疎通がスムーズになり、コミュニケーション面でも大きな改善が見られました。

商談後の振り返り精度向上とアクション設計の強化

AI要約により商談ポイントが自動で整理されるため、抜け漏れのない振り返りが可能になり、次に取るべきアクションが明確化。
チーム全体で一貫した対応が行えるようになりました。

検索性向上によるナレッジ活用の促進

録音データのAI要約とDataverseへのデータベース化により、過去商談をキーワードで即座に検索できるようになり、引き継ぎ時の情報漏れも大幅に削減されました。

マネジメントの意思決定が迅速化

標準化された記録により、マネジメント層がリアルタイムで進捗を確認でき、ステータスの遅れやリスクの早期発見が可能に。
意思決定のスピードが向上しました。

作業内容の詳細

Dataverse作成

営業活動に必要な情報をもとにカラムを作成

Power Apps作成

1. Dataverseと連携して一覧を作成

2. CRUD機能を作成

動作テスト

1. テスト用データを用いたフロー実行確認

2. 複数の担当者による再現性確認

展開

1. Dataverseと連携確認

2. CRUD機能の確認

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