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オンプレデータベース製品からSharePointへのデータ移行

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2024年04月

オンプレデータベース製品からSharePointへのデータ移行

今回ご紹介する事例は、お客様が使用しているオンプレのデータベース製品のライセンス期限が到来することに伴い、データの移行先として適したDBツールの選定とデータの移行を支援させていただいた事例です。
お客様が抱える課題の解決策と目的を整理し、DBツールからSharePointリストへのデータ移行を担当しました。実際の移行作業では、Power AutomateやTeamsを活用して品質とスピードを確保しつつ、移行作業を実施いたしました。

背景

背景

お客様が利用されているオンプレのデータベース製品(以下、DBツール)のライセンス利用期限が到来するにあたり、移行先として適したDBツールの選定と移行を実現する必要がありました。DBツールの選定に際しては、以下の課題を考慮し、コストメリット、クラウド化推進、Microsoft 365(以下、MS365)製品の利活用の観点から、SharePointリストへのデータ移行を検討することになりました。

課題:

  • DBツールは、MS365とは別にライセンス費用が発生している。
  • MS365は導入しているもののMS365のアプリケーションの利活用は進んでいない。
  • 現在のDBツールはオンプレ製品のためクラウドでの活用が難しい。

目的

今回依頼を頂いたお客様は、以前よりDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するために、DBツールを利用したアンケートシステムやデータベースを各部門のユーザが構築できる環境を用意しておりました。すでにMS365を導入していたこともあり、これまで利用していたDBツールを廃止し、同様の機能を持つ、SharePointのリストや、Microsoft Formsを全ユーザが利用できるようにし、MS365を有効利用することでさらなるDXの推進を図る方針となりました。

弊社では、上記の目的を達成するため、DBツールを利用して構築したアンケートシステムやDB化された管理台帳を、SharePointのリストに移行する作業を担当いたしました。Power Automateを活用して処理を簡便化したり、Teamsを活用してお客様とコミュニケーションをとるなど、移行作業の品質を担保し、スピードを意識したデータ移行処理を実施させて頂きました。

作業時のポイント

  • DBツールの利用状況を分析したところ、今後も更新されるDB(以下、更新中DB)と今後は更新されないDB(以下、凍結済DB)に大別されることが判りました。凍結済DBは参照のみとなるため、MS365のSharePointへ先行して移行を実施し、更新中DBは、各部署と移行のタイミングを調整した上で、指定日時に移行を実施しました。
  • 利用していたDBツールには通常のインポート処理では取り込みが難しい添付ファイルを多数含むDBが存在しておりました。それらの添付ファイルを移行するため Power Automateを活用し、簡単に取り込める仕組みを開発しました。
  • 移行に伴うイレギュラーケースの発生時には、情報交換手段として採用したTeamsにてお客様と課題を共有し、解決策を提案、実装することで、移行の品質と作業スピードを確保しました。

概要

業種 官庁・地方公共団体
目的 他社オンプレデータベース製品から、MS365 SharePoint Onlineへのデータ移行
作業規模 • 移行対象DB数: 約 80 DB
• 関連部署数: 約 30 部署
作業ボリューム 調査・設計/1.5人月(1.5人態勢 1カ月)
移行/1.5人月(1.5人態勢 1カ月)
作業内容 調査、設計、開発、移行

構成図

全体プロセス構成

作業効果

画像ファイルや添付ファイルの移行にPower Automateを活用し、処理時間を大幅に短縮

DBツールと同じ環境で使用するためには、データを完全に移行する必要がありましたが、DBツールを確認したところ、当初の想定を超える数の画像ファイルや添付ファイルが含まれるDBがあり、ブラウザによるアップロード、リンク作成処理では所定時間内に移行が完了できないと判断しました。そこで、Power Automateのフローを開発して、アップロード、リンク作成処理の自動化を実現、手動対応時に比べて6分の1に時間を短縮することが可能となりました。さらに、自動処理の並列実行を活用することにより、DBツールの契約期間内に移行を完了させることができました。

弊社利用による効果

MS365を活用し、お客様のご要望を実現

これまで使用していたDBツールと遜色なく利用することができ、また品質を担保しつつ納期に間に合うよう創意工夫を図りました。
弊社では、これまでMS365、およびPower Platformを活用したプロジェクトを数多く担当しております。そのため、コストメリットを高め、お客様のご要望を実現する方法を提案し、実践することができました。

スケジュール管理

予定よりデータ量が多く、作業完了の納期に間に合わせることが難しい状況でしたが、Power Automateを活用して時間短縮を図りました。また、作業の管理者を立て、お客様と協議の上、進捗管理を徹底いたしました。

イレギュラー発生時の対応

移行作業の際にイレギュラーが発生した場合は速やかに課題化し、技術的な対応策を検討し、優先順位を上げて対応いたしました。

作業内容の詳細

調査

  • DBツールからの出力(CSV/画像ファイル/添付ファイル)
  • SharePointインポート機能
  • スキーマ、フォームのレイアウトの調査
  • 添付ファイル、画像ファイルの種類
  • MS365環境の調査(SharePoint/Power Automate/REST API)

設計

  • SharePoint Listsへの単純移行についての移行方式設計
  • Power Automate(PA)での移行についてのプログラム設計、移行設計

開発

  • Power Automate(PA)による移行フロー開発

移行(単純移行)

  • CSVインポート作業

移行(画像・添付ファイル含む)

  • スキーマ設定、CSVインポート作業
  • Listsの入力フォームの調整
  • Listsの項目、入力フォーム作成
  • Power Automateによる画像ファイル移行
  • Power Automateによる添付ファイル移行(Hyperlink作成)

ドキュメント作成

  • インポート/エクスポートの突合資料作成
  • 移行完了報告書

管理

  • 上記のスケジュール調整、報告等

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