2019年10月
RPA を利用した作業工数の削減
弊社では、2017 年 9 月より RPA ツール「 WinActor 」の取扱いを開始し、同年 11 月に「 WinActor 」ハンズオンセミナーを開始いたしました。
本セミナーは、連日大変多くのお客様にお申し込みいただいており、担当者は受講者の受付管理等、開催準備に追われておりました。
セミナー受講のお申し込みは主に Web サイトのフォームを使用し、フォームに登録することにより担当者宛にメールが届く仕組みとなっておりました。
しかしながら、受付管理は、お客様の情報を受信したメールから手動で Excel の管理表に転記して行なっておりましたが、多くのお申し込みをいただいておりましたため、転記作業が追いつかず、転記漏れや転記ミスが発生することもあり、運用方法の見直しをいたしました。
概要
業種 | IT |
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目的 |
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作業ボリューム | 2 人月(Web 部分)1 人月(WinActor部分) |
作業内容 |
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構成図
作業効果
自動化による品質の向上、作業工数削減
<課題の詳細>
Web フォームから登録された情報は、データベースを介さず、指定したメールアドレスへお申し込み内容を受信するようにしていたため、メールを開き 1 件ずつ、お客様の情報を Excel 管理表へ転記しておりました。
1 件につき作業時間は 15 分かかっており、日によっては 1 日 20 件程度のお申し込みがあるため、他の業務と並行した作業では焦りから転記漏れやミスが発生していました。また、転記漏れを発生させないために、常にメールのチェックにも気を配っていました。
お申込みいただいたお客様の情報は、セミナーの受付管理、および社内の顧客管理としても使用する必要があり、顧客管理ツール用の形式で Excel へ転記・管理する必要がありました。
<どのように改善したか>
Web フォームで受け付けたデータと顧客管理ツールを連携し、お申し込み内容が顧客管理ツールのデータベースに取り込まれるように変更しました。
セミナーの受付管理用の Excel データは継続して使用するため、上記 1 にて顧客管理ツールに取り込まれたデータをエクスポートし、セミナー受付管理用の Excel データに転記するようWinActorでシナリオを作成しました。 なお、データをエクスポートするタイミングは、「実施する時間:1 日 1 回」、「対象データ:前日登録分」と運用を見直しました。
<どんな効果があったか>
顧客管理ツールへ連携することにより転記漏れや転記ミスがなくなり、作業品質が向上しました。
1 日 5 時間かかっていた作業が 15 分で完了するようになりました。顧客ツールのデータベースからセミナー受付管理用の Excel ファイルへの転記対象データが一目で抽出できるようになり、また他の担当者でもエクスポート作業ができるため、これまでの担当者が作業を監視する必要がなくなりました。
作業ポイント
開発・導入・教育コストを抑えて業務改善
既存の顧客管理ツールと Web フォームの連携、 WinActor で転記作業を実施することで、新規にアプリケーションを開発する必要もなく、また開発・導入・教育コストなど余計なコストをかけずに業務改善が実現できました。
単に、 WinActor を使用して作業を自動化をするのではなく、業務のプロセスやデータの利用用途を考慮し、運用の見直しを行い、業務の一部を WinActor にて自動化することにより、作業が効率よく、担当者以外でも作業内容を把握することができる(作業が可視化された)ようになりました。
作業内容の詳細
環境構築
- 顧客管理ツール
- Web フォーム
- リモート環境
納品ドキュメント
- 顧客管理システム基本操作マニュアル
- Webフォーム設計書
- 顧客管理ツール設計書
- 運用手順書
- ヒアリングシート
- 業務棚卸表
- 業務プロセス表( AsIs ・ ToBe )
- シナリオ設計書/説明書
- テスト仕様書
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