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RPA推進のノウハウ 12月号
―業務自動化のすすめ/RPA推進の秘訣―

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■ 業務自動化のすすめ/RPA推進の秘訣 ■

RPA利用者増を考える

これまでの経緯を振り返ってみると、RPAブームに火が付き、メディアでも話題になってきた2017年頃、弊社はWinActorの取り扱いを始めました。当時WinActor入門の無料セミナーには大教室の定員を超える程の参加があり、そのブームを実感した次第です。

当時WinActorの利用者は、スモールスタートでIT部門の数名の方が始められることもありましたが、トップダウンで教育を実施され、数十名規模の方が利用対象となる会社もありました。

皆様のところではどのような進め方をされ、利用者数のこれまでの推移はいかがでしょうか?今回はその「RPA利用者増」についてまとめました。

● 社内の利用者は増えている?

RPAのライセンスや維持コストを考えると、当然ですがロボットの数が増えるほど、効率化や生産性が向上し、投資対効果が高まります。ただ、時々お客様の声をお聞きすると、自動化は進んだが、一人の業務担当者や部署の新たな対象業務が次々と出てくるわけではない様子もうかがえます。

一方で、新たな利用者の数を増やすことも、ロボットの数を増やすことに繋がりますが、そのためには普及に向けて新規利用者への教育や、社内事例やノウハウの共有など、継続的なサポートの努力も必要でしょう。

長年RPAを利用されている会社では、社内のユーザー数は増えていますでしょうか?ある程度で留まっているとか、場合によっては減少している状況でしょうか?

● ロボットを活用している人、していない人

既に業務でロボットを活用している人は、おそらく以前の人手による作業へ戻ることはもはや難しいのではないでしょうか。また、そういう人はRPAがどう役立つか、メリットやデメリット、開発や運用の容易さや難しさもよく理解されている事でしょう。継続的に利用されていく可能性があります。

一方、活用していない人も結構いて、それにはいろいろな理由があると思われますが、お客様の声をお聞きすると、その理由を収集することや十分把握することはなかなか難しいようです。

会社により状況は様々ですが、例えば業務担当者の方で、一度製品の教育は受けたがそれ以降間が空いてしまって改めて取り掛かりにくい、取り組もうとしたが不明点や疑問がいろいろ出てきて先に進まない、業務中に個人学習やスキル向上の時間を取りにくい、日々の業務があまりに忙しく、自動化の検討やロボットの開発をする、或いは他へ依頼する時間もない、集中的に一定時間の確保が難しい、自動化に必要な負荷やコスト、実現効果が分かりにくい、等々あるのではないでしょうか。
RPA利用者増を考える上では、こういう課題や状況の解決が必要となってきます。

一方で、自動化を行うことが社員やチームの業務評価につながるとか、報奨のようなものとつながる仕組みが持てるなら、それは活用している人にもしていない人にも後押しとなって効果的でしょう。実際にそのような会社もあるようです。

● ロボットと、開発や運用担当者のこと

ロボットとそれに関わる人の面も考えてみましょう。特に人の異動の影響は多々発生するようです。開発した人、運用している人が組織変更で異動になったり退職したり、その引継ぎが十分でなかったり、引き継いだ人が前任者と同様にカバーできなかったりということが起こります。

ロボットの管理や運用が手薄になってきて、障害対応や変更管理ができなくなってくると、以前よく言われたような「野良ロボット化」が起こる可能性があります。徐々に自動化やロボットの利用度が低下、そして利用者数が減少していくことがあるかもしれません。
これらもRPA利用者増を考える上では課題の一つでしょう。

● 利用者増のキーマン

少し視点を変え「RPA利用者増」を考えてみると、利用や推進におけるキーマンの存在が重要ではないでしょうか?

少し話は逸れますが、世の中で何かムーブメントを起こそうとすると、最初の人と二番手の人が大きな意味を持つと聞いたことがあります。そのように社内や部署内など、特に業務担当者の身近にいて、自動化やDX推進をリードし支援できるキーマンがいれば、徐々に普及が進み利用者増にも繋がるのではと考えます。

キーマンとなる人は、RPAのノウハウやメリット、デメリットなどを把握していて、かつ自動化の負荷や効果を分かっていることが必要で、計画、開発、運用のレビューや評価ができるとなお効果的です。
社内の業務担当者の人が自身で開発から運用をする場合でも、アウトソーシングで任せる場合であっても、キーマンの存在と役割は意味を持ちます。

各社でいろいろ工夫はされていると思いますが、引き続き社内の状況を踏まえて、RPA利用者増にも取り組んでみてください。
またRPAは総務、人事、経理などのオフィス業務に多く利用されると初期の頃聞いていましたが、それ以外の業務や部門で活用できることは多々あるはずです。RPA製品自体も機能や使い勝手が進化しており、社内のバリューチェーン全体において細かい支援や活用ができれば利用者も広がり、業務改革面でも一端を担うことができると思われます。




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