2018年05月
属人化業務の可視化
IIMヒューマンソリューションでは、ブラックボックス化してしまい、システム運用に関する定例業務の継続が困難な状況に陥ってしまった業務を可視化、効率化するご支援をさせていただきましたのでその事例をご紹介いたします。
背景
高度化・複雑化するシステムをいかに安定的に運用するか。これは情報システム部門にとって大きな課題ですが、一部のベテラン社員に頼った属人的な体制によって、なんとか安定的に運用していたものの、担当者の退職やトラブル等によって運用が滞り、対応に困ったというご経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
今回ご紹介させて頂く事例は、業務担当者の急な交代や度重なる引き継ぎのために、前任者の担当業務がブラックボックス化してしまい、システム運用に関する定例業務の継続が困難な状況に陥ってしまったという内容です。
弊社ではお客様にあるドキュメント類を整理分類、各部門の担当者からヒアリングをするなどし、定例業務を把握したうえで、業務フロー等の見直しと業務の標準化を行い、新しい手順書を作成した結果として、業務を可視化し、効率化を図ることができました。
概要
業種 | 建設業 |
---|---|
目的 | システムの安定的な運用の継続、定例業務の可視化、業務の見直し・標準化・効率化 |
作業規模 |
|
作業ボリューム | 第一フェーズ/3 人月 |
作業内容 |
|
作業効果
業務の可視化
<課題の詳細>
- 定例業務のドキュメントがあるものの内容が不明確(ドキュメントの不完備)
- 担当業務や作業範囲が不明確(定例業務として確立していなかった)
- 他部門との役割分担、部門間をまたがる処理の流れが不明確(業務が属人化しており、担当者のスキルに頼っていた)
以上のことからシステム運用関係の定例業務が継続困難となっていた。
<どのように改善したか>
Step 1 .現状調査(関係者へのヒアリング)
ヒアリング内容:担当者の業務における役割分担、作業する際の情報の流れ(インプット/アウトプット情報)、業務の依頼票/回答票のやり取り、期限の取り決めはどのようになっていたのか、等。
Step 2 .業務の整理分類
お客様の業務フローを確認し、業務内容を整理、分析した上で、定例業務の手順書を作成。
Step 3 .業務一覧の作成と既存ドキュメントの見直し
既存のドキュメントを見直し、メモ類を整理/分類した上で、業務一覧を作成。
<どんな効果があったか>
定例業務の不足分や不明確分を修正するだけでなく、システム運用業務全体の可視化ができ、さらに効率化も実現できた。また、処理サイクルを整理することで、日次、週次、月次、年次の全体スケジュールも可視化することができた。
ドキュメントの作成
<課題の詳細>
システム運用業務はミスが許されない状況下であっても、できる限り少人数・低コストでの運営を求められるために、俗人化した業務となりやすい。さらに、定例業務の可視化や手順の整備も後回しとなってしまう場合も多い。そのため、ドキュメントの整備や可視化が遅れ、情報の精度が劣化しやすい。
<どのように改善したか>
- 作成した業務一覧を使い、既存ドキュメントの確認と追加修正を実施。
- 同様に、手順書の確認と追加修正を実施。
<どんな効果があったか>
手順が明確化されたことで、属人化の解消が進んだ。また、業務一覧に、部門間の帳票のやりとりや、ドキュメントの保存先/所管を明記することで、今後の情報劣化を防ぐことができるようになった。
弊社利用による効果
業務の可視化、見直し、および関連資料の整備
業務を洗い出し、整備、分析した上で可視化、業務フロー等を見直し、ドキュメントの作成を行った結果、業務の効率化につなげることができた。
弊社は「ロボットによる事務処理の自動化」の支援を多くの企業様にさせていただいている実績があることから、当該事例のような業務の可視化、標準化は得意としており、その点においてもお客様のご要望に添える効果をだせたものと思われる。
作業内容の詳細
納品ドキュメント
- 業務一覧表
- 業務フロー
- 環境概要図
- 事務フロー
- 作業手順書
- 役割分担表
- 部門間の書類帳票
- スケジュール(日次・週次・月次・年次)
この事例のPDFをダウンロード
「属人化業務の可視化」のPDFはこちらからダウンロードできます。