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仮想化環境における構築・運用のポイント 第3回

前回の記事では、物理サーバの配置について考察しました。
今回は、第1回で挙げた5つ課題の中から、「ハードウェア保守切れおよび陳腐化への対応」について考えていきたいと思います。

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ハードウェア保守切れおよび陳腐化への対応

仮想化を導入する目的として、前回ご紹介したサーバ統合に次いでよく取り上げられるのが、既存システムの延命です。

どんなシステムにも寿命があり、運用管理者はそれぞれのシステムがその日を迎える前に、更新プロジェクトの提案を行います。このとき、まだ使えるのにどうして更新する必要があるのかと経営者に尋ねられた管理者の方は多いのではないでしょうか。

ハードウェアサポートの期限がシステムの寿命

システムの寿命を「利用に耐えられなくなるまで」と考える経営者と、「保守サービスが受けられる間(サポート期間内)」と考える管理者の間では、しばしばこのようなやりとりが発生します。サポート期限が切れたサーバで障害が発生した場合、ハードウェアメーカーによる原因調査や修理といったサービスを受けることはできません。そこで、ハードウェアのサポート期限に合わせて、サーバの乗せ換えやシステムそのものの更新を検討することになるわけです。

仮想化技術によるハードウェアとOSの分離、スムーズなハードウェア間の移行

さらに、ハードウェアの陳腐化という問題もあります。技術の進歩は目まぐるしく、現在の最新モデルと1年前のモデルでは、性能差は歴然としています。一方、企業の成長に伴って、サービスの利用者や提供範囲は増加していくため、いずれはデータ量や要求数にサーバが耐えられなくなる日がやってきます。


このような問題を考えるとき、仮想化技術によるハードウェアとオペレーティングシステムの分離は、大きなメリットをもたらします。これまで、ハードウェアのリプレースを行う場合には、新しいハードウェア上で、OSより上層のすべての層を再構築する必要がありました。ところが、仮想化環境では、古いハードウェアで動作中の仮想サーバを、新しいハードウェアに移動させるだけで、スムーズな移行を実現することができます。


そこで、システムの延命を行う上で、考慮すべきポイントについてご紹介します。

システムを延命すべきか、更新すべきか?

サポート期間という制限が存在するのは、オペレーティングシステムやアプリケーションも同じです。無計画なシステムの延命は、問題の先送りにしかなりません。


システムの寿命という問題に対して仮想化が有効であるのは、ハードウェアとOSを切り離すことにより、一方の寿命にもう一方が引きずられることを防ぎ、システムのライフサイクルを管理者がコントロールできるという点にあります。したがって、延命すべきケースと更新すべきケースを判断することが必要です。両者の判断基準の一例を、次に示します。

仮想化による『延命』が有効なケース

  • OS、アプリケーションの寿命に余裕がある場合
  • OS、アプリケーションの寿命が迫っている(または切れている)が、根本的な更新計画が既にあり、それまでの中継ぎとして利用する場合
  • OS、アプリケーションの寿命が迫っている(または切れている)が、最新ハードウェアとの互換性がなく、利用頻度や重要度が低いシステムの場合

『更新』を考慮すべきケース

  • OS、アプリケーションの寿命が迫って(または切れて)おり、延命した後の更新の目処が立たない場合
  • OS、アプリケーションの寿命が迫って(または切れて)おり、利用頻度や重要度が高いシステムの場合
  • 特殊なデバイスを使用するなど、そのまま仮想化することが難しいシステムの場合

上記点を考慮し、システムの延命を選択した場合、物理サーバから仮想サーバへの最初のステップをご紹介します。


一旦物理サーバから仮想サーバへの移行を行えば、ハードウェアリプレースは基本的に仮想サーバの移動で対応できます。では、仮想化によるシステム延命の最初のステップである、物理サーバ上で稼動中の既存システムを仮想化させるためにはどうすればよいのでしょうか?


一から仮想化サーバを構築してもよいのですが、具体的な手法の一つに物理サーバを仮想サーバに変換するソフトウェア「VMware Converter(VMware社)」が挙げられます。VMware Converterは、現在使用しているサーバの構成情報を読み込み、それをもとに同じ構成の仮想サーバを自動で作成します。

簡単に言えば、VMware Converterを使用することにより新しい仮想サーバを作成し、新旧のサーバを切り替えることで、仮想化とハードウェアの乗せ換えを実現できます。

※実際のシステム切り替えに際しては、事前に十分な検証を実施してください。

次回は本番・保守・開発・テスト・リハーサル環境の効率化についてご紹介します。

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