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AOYUZU -Salon de Digital- 第6回 講演概要

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概要

2022年3月2日開催「AOYUZU -Salon de Digital」第6回の講演概要をご紹介します。

モデレーター:
出光興産株式会社 執行役員 CDO・CIO 情報システム管掌 (兼)デジタル・DTK推進部長 三枝 幸夫氏

 

 第1部 

セミナー講演者様

日本郵船株式会社
技術本部 執行役員
鈴木 英樹氏



モデレーターとして出光興産株式会社 執行役員 CDO・CIO 情報システム管掌 (兼)デジタル・DTK推進部長 三枝 幸夫氏を迎え、セミナーを開催。「DXからIXヘ ~ユーザー起点の産業革命~」と題して、海事業界全体の底上げを目指す日本郵船株式会社の取り組み等について紹介いただいた。

 

 第2部 

東京ガス株式会社
お客さまサービス部 部長 沢田 和昌氏
お客さまサービス部 電力・ガス業務管理 G 高橋 佑樹氏

「RPA(WinActor)活用によるコストダウン事例」と題して、東京ガス株式会社におけるRPAを活用したコストダウンの事例について紹介いただいた。


ご参加いただいた方の声
参加者の声

第1部も第2部も貴重な話をお聞きすることができ、参加してよかったと思いました。第1部では、普段関わりのない船の分野を知ることができ、視野を広げることができたと感じました。第2部ではRPAで業務の悩みを解決することができ、自動化による費用対効果が大きいことが数値に見えて分かりました。

参加者の声

DXは、人造りという意味で、やる気を見出す組織力の重要性を感じました。

参加者の声

第1部では、知らなかった船の世界や行っている取り組みについて知ることができ、興味深かったです。 第2部ではRPAで自動化による費用対効果が大きいことが分かりました。


セミナー資料

第1部のセミナー概要資料ダウンロードはこちら

第2部のセミナー概要資料ダウンロードはこちら


セミナー概要

船というのは船上の装備品が 20 万〜30 万点あり、また、陸上・航空の世界と違って、⻑い時で次の港までに2〜3週間を要する為に整備・修理等、何か起こったら船の上ですべて対処しなければならない。

また、巨大構造物であり、⼀般消費財と違い、現物を作成しての試験が行えず、小型モデルでの水槽での性能試験、運動試験等を通して開発、コンセプト設計を行っている。そのような中、製造工程においては、すり合わせを含めて現場の暗黙知に頼る面が大きい為に、今後は現場作業員の⾼齢化が懸念点となってきている。

また、会社が ESG 経営を標榜し、「環境」と「安全」を⼤きな柱として掲げている。そうした⻑期のゴール設定を達成する為には新しい技術開発を、メーカー任せではなく、ユーザーとしての知見をフィードバックしながら行っていかなければならない。

日本では資源の殆どを海外からの輸入に頼っており、海上輸送は生命線であり、その重要性は大きい。日本郵船としては、現場と DATA の強みを生かし、海事産業全体のレベルを上げて、開発から製造、保有、運航を COREJAPAN で行って行きたいと考えている。
2005 年ごろから進んでいるヨーロッパの研究所、大学などをまわり、先進事例に学び、また、欧州の機関と連携することで、日本としてキャッチアップしていくために、様々な仕組み作りを進めてきた。

その為にデータの有効活用を行うために船のパーツについての用語の国際標準化を進め、そのうえでデータ収集を推進した。また、海と陸との通信を厚くするための仕組み作りをノルウェー企業ともノルウェー政府の⽀援の下で連携して⾏っている。⼀筋縄ではいかないことも多かったがようやく業界がまとまりつつあると実感している。

海事産業におけるデータ共有として、海運会社と造船会社、認証機関が SHIPDC を通しての連携が始まり、また、自律運航船の PROJECT である DFFASプロジェクトは約 30 社、協力会社も含めると 60 社が参画している。

今後の課題として、システムインテグレーションの部分をしっかりやっていくことが大事。それができる人達を作っていかないといけない。その為に産業横断的なアイデアソンを実施するなどして、新しいことをやろうというカルチャー、マインドセットを生み出そうという活動も行っている。

テクノロジーの進歩により、この 10 年くらいで、同じ取り組みをスピーディーかつ AGILE に実施できるようになってきた。また、オープンイノベーションが⾮常に進めやすくなってきた。フロントランナーがいない限り、世の中は変わらない。日本郵船としては、産業全体の底上げを目指し、矜持をもってフロントを走っていく。

国際規格を作っていくときに、日本はよくガラパゴスで標準化が苦手と⾔われるが、ヨーロッパに飛び込んでわかったことは、原理原則、ロジックが通っており、いいものであれば受け入れてくれて、仲間になれるオープンさを持っているということ。しっかり話をして、お互いにとって良い枠組みを作ることが重要。

人材に関しては、人から押し付けられたものを嫌々やるのではなく、データを⾒るとワクワクして自ら動き出すような人を作りたい。やりたいことはハートに火をつけること。ポテンシャルとして持っている好奇⼼やリーダーシップをいかに表に出していくか。場の設定と、考える時間、楽しくワクワクする環境を作ることが必要である。

東京ガスではRPAの導入により年間1億円以上のコストを削減。ベテラン社員によるシナリオ設計と若手社員による実装での内製化により、迅速なRPAの導入が可能となった。

また、RPA導入に伴う業務改善の分析の際は、ECRSの考え方を取り入れることで自社側の業務のみならず顧客側の手続きの負担軽減も実現した。

① ECRSに基づいた業務改善の実践

東京ガスでは、ECRSの考え方を取り入れた業務改善の定着化を全社的に取り組んでいる。ECRSは、Eliminate(排除)、Combine(集約)、Rearrange(再配置)、Simplify(簡素化)の頭文字を取ったもので、この4つの観点から業務を見直し、RPAを導入することでコスト削減を実現した。

② 事例1(年間約6,650万円のコスト削減の例)

ガス供給が停止された顧客からの依頼に基づく、ガス開栓にかかる一連業務にてRPAを導入。業務を熟知したベテラン社員が業務フローを作成し、これを若手社員が実装する体制により約1日でRPAシナリオ化を実現。ECRSの観点から、社内の業務手続きのみならず顧客側の手続きも見直すことで顧客の負担も軽減した。その結果、顧客からの電話件数の減少や一部受付業務の自動化に伴い、年間で約6,650万円のコスト削減を実現した。

③ 事例2(年間約4,800万円のコスト削減の例)

顧客依頼による支払期限延長措置にかかる一連業務にてRPAを導入。本措置は時限的であることや、急増する顧客からの本措置の適用依頼に伴い対応が急務だったことから、シナリオ設計から実装を内製化することで迅速な導入を可能にした。情報登録や書類発行にかかる業務の自動化に伴い、年間で約4,800万円のコスト削減を実現した。

④ 全社的なRPAの推進について

東京ガスでは社内におけるRPA導入事例の共有を通じて、RPAの啓蒙活動を全社的に進めている。全ての部門を対象に、RPAを導入した際は「RPA事務局」に対して報告をするとともに、どの基幹システムと連携しているかを報告する。
そのため、当該基幹システムの改修の際には事務局からの照会に伴い、既存のRPAに対する影響調査が即座に実施できる社内体制を構築している。